校長ブログ「石垣市--八重農高訪問4」
2017年10月20日 12時25分 台風接近の影響で風は強いのですが、天候は雨がふったり晴れたりと目まぐるしく変わっています。現在、午後からの八重農市での販売実習に向け、小野高校ブースの作成中です。少しでも多くの方々に、小野町の、福島県の元気を届けたいと思います。頑張ります!
台風接近の影響で風は強いのですが、天候は雨がふったり晴れたりと目まぐるしく変わっています。現在、午後からの八重農市での販売実習に向け、小野高校ブースの作成中です。少しでも多くの方々に、小野町の、福島県の元気を届けたいと思います。頑張ります!
研修も二日目を終えました。昨日は石垣市長表敬訪問、八重農さんでの様々な体験活動などを行いましたが、昨日一日だけでも、訪問団の生徒たちの何かが少しずつ変わっていくのを感じていました。それを「成長」という安易な言葉で表現してしまっていいのかどうかは判断しかねますが、一人一人が相手を思いやりながら、自分のなすべきことを自分で考え、行動する。そういうことができている姿を見ていると、私もとてもうれしく思います。
それにしても、八重農の皆さんの様々なご配慮、お心遣いには、本当に「感激」という言葉しか思いつきません。昨日一日だけでも、生徒たちはどれほど貴重な体験をすることができたか! 本当に感謝申し上げます。
今日はいよいよ全校生徒との交流会、八重農市での販売実習と、この研修全体のハイライトとなる一日です。交流会では「小野町の今、福島の今」を精一杯伝えます。生徒たちは、この日のために、パワーポイントの資料を一所懸命作ってきました。本校生の思いは、きっと八重農の生徒の皆さんに届くと信じています。さらに八重農市では、小野町のご支援のもと、本校で開発したトマトうどん、一笑漬ドレッシングを精一杯PRしたいと思います。
早朝にこの文章を記していますが、外は雨模様。風もかなり強く吹いています。台風が近づいているのですね。しかし、悪天候などに負けず、人生最大級の笑顔で、これから八重農さんに向かいたいと思います。
石垣空港に着き、八重山農林高校の先生方、生徒の皆さんの熱烈なお出迎えを受け、感激。8月以来の再会を喜びました。その後、一緒に津波大石の見学に向かいました。石垣市教育委員会の方からの説明を聞き、改めて自然の力の強大さを感じた次第です。
その後、ホテルに無事到着。夕方からは竹富島に渡り、琉球赤瓦屋根の伝統的な町並みを見学します。
(写真は津波大石の説明を聞く両校生)
今日から、いよいよ沖縄県立八重山農林高校との交流研修がスタートしました。今、石垣に向かう機内です。生徒10名、教諭2名、そして私と、総勢13名の訪問団です。フライトは順調で、ほぼ予定通り石垣空港に到着予定です。
本日は、到着後、二千年前の先島津波で打ち上げられたという津波大石を見学します。石垣島及び周辺一帯は、1771年の明和の大津波でも甚大な被害を受けたとのことです。
福島も石垣も、ともに津波の大きな被害を受けたという共通点があります。そこをしっかりとこの目で見、身体で感じるところから研修を始めたいと思います。
研修の様子は、順次、このブログにて報告します。
(写真は羽田空港にて)
すっきりとした秋の空。今日から秋の交通安全運動が始まりました。朝の昇降口付近では、交通安全委員の生徒たちが自転車点検や意識啓発のためのチラシ配布を行っていました。「おはようございます!」という生徒たちの声を聴くと、やはり元気が出るものです。
秋空といえば、先日、小野高校の校舎から虹を見ることができました。久しぶりに虹を見た気がします。虹を見ると、なぜか胸がときめきますよね。なぜなんだろう…。私だけではなく、何人かの先生方も歓声を上げながら虹を見ていました。
そういえば、6年くらい前に、福島市のあづま総合運動公園付近で、ほぼ完全な形の虹を見たことがあります。確か、携帯で撮影して保存してあったはず…。ありました、ありました。併せてアップしておきます。この時は、ただただ見とれていました。何かお願いすればよかった、などと思ったのは、すでにほぼ消えかかった頃。(虹に何かお願いするのは普通のことなのでしょうか…?)
今日は虹は出ていませんが、素敵な秋空。何はともあれ、生徒たちの交通安全、そして、今まさしくがんばっている3年生の進路希望達成を、小野の秋空に心から祈りました。
小野高校の空
交通安全委員による自転車点検
交通安全委員によるチラシ配布
6年前にみた虹!
先日、授業の様子を見ながら校内を歩いていた際、福祉系列で行われていた授業が目にとまりました。それは、身体が不自由であることを想定して、口を使って文字を書くという内容の授業でした。口にくわえた筆を使い、苦戦しながら用紙に向かっている生徒、文字を書き終え色まで塗っている生徒など、それぞれに一所懸命演習に取り組んでいました。
人というものは、身体のみならず、さまざまな事柄に関して、今の自分が獲得している状況が当たり前で、そしてそれが永遠に続くかのような錯覚を持ってしまうことがあると思います。そういった意味で、こうした授業は大切な意味を持っているものと思います。この授業で生徒たちは何を学び、何を得たのでしょうか。きっと、人の痛みを想像することのできる柔らかい心なのではないかと想像します。
9月4日(月)~7日(木)には2年生の介護現場実習が行われます。地域に貢献できる人材、社会が抱える少子高齢化社会という深い課題に向き合うことのできる人材として、生徒が少しでも成長してくれることを願っています。
八重山農林高校を迎えての交流行事が終わり、小野高校も本格的な夏休みに入った。今回の八重農訪問団と過ごした時間の中で、私の印象に強く残ったのが、津波による大きな被害を被ったいわき市薄磯地区への訪問だった。
私は、東日本大震災後間もなく、東京の大学に通っていた上の娘を連れて、薄磯を訪れている。子どもの頃、幾度となく遊んだ薄磯の海岸は様変わりし、集落は跡形もなく消えていた。家々の基礎の部分だけが残る集落跡地を、娘と無言で歩き回った。
今回、久しぶりに訪れた薄磯地区は、本当にようやく復興が始まった、という状況であった。津波で流された集落の跡地は、防波堤や緑地帯が整備されつつあった。海岸から少し奥まった所には震災復興住宅もできていた。しかし、沿岸部では新しく建った家、あるいはこれから建とうとしている家はまだまだ少なかった。
訪れた日は、天候が良くなく、太平洋は少し荒れていた。慰霊碑の前で舞を奉納した後、高台に登って海を見た八重農の生徒が発した言葉。「石垣の海とは全然違う」。
いわきの海は、天候が良ければエメラルドグリーンに輝いている。しかし、震災のことを少しでも肌で感じてもらうには、むしろこのくらい荒れていた方がよかったのかもしれない。八重農の生徒、小野高の生徒。皆、無言で、津波を経験した地区の方の話を聞いている。中には涙を流している生徒もいる。
楽しい交流行事も十分に意味はある。しかし、こうして、互いに無言で海を見つめたあの時間もまた、非常に意味のある、濃密な時間だったように思う。
八重農の生徒たちは、本気で海と向かい合っていた。その姿を後から見ながら、私も少し涙した。遠くからはるばるやって来て、こうして本気で震災と向き合ってくれる人たちがいる。本当にありがたいとしか言いようがない。
八重農の生徒の皆さんと先生方に、そして、このような交流の機会を作ってくださった小野町の方々、いわき市の関係の方々、薄磯地区の方々に、改めて心から感謝を申し上げます。